令和3年10月から実施される主な制度等(税制以外)
◆令和3年度地域別最低賃金
・令和3年度地域別最低賃金の改定額は、47都道府県のうち、40都道府県が28円、4県(青森・山形・鳥取・佐賀)が29円、2県(秋田・大分)が30円、1県(島根)が32円の引上げとなり、全国加重平均額は930円(前年度比28円の引上げ)となりました。・改定額の最高額は東京の1,041円で、次いで神奈川の1,040円、大阪の992円と続きます。・改定額の発効日は各都道府県で異なりますが、令和3年10月1日~8日までの間に順次発効されます。
・地域別最低賃金は原則、産業や職種、雇用形態に関係なく各都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用されますので、厚労省や労働局のホームページ等で必ず確認します。
※精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方や、試の使用期間中の方などについては、使用者が労働局長の許可を受けることを条件に個別に最低賃金の減額の特例が認められています。
◆日本郵便におけるサービス見直し
郵便法の改正等により、日本郵便におけるサービスが以下のように見直されます。
①普通扱いとする郵便物およびゆうメールの土曜日配達を休止する。
②普通扱いとする郵便物・ゆうメールのお届け日数を1日程度繰り下げる(段階的に実施)。
※ゆうパック、ゆうパケット、クリックポスト、レターパックプラス、レターパックライト、速達、レタックス、書留、簡易書留などは土曜・日曜・休日も配達し、お届け日数に変更はありません。
③郵便の速達料金を1割程度引き下げる。
④普通扱いとする郵便物の土曜日の配達休止に伴い、配達日指定料金区分を変更する。
⑤郵便区内特別郵便物について、配達側の地域区分局への差し出しを可能とする。
◆健康保険証の本人直接交付
・健康保険制度における被保険者証等は、保険者から事業主に送付し、事業主から被保険者に交付すること等が義務付けられていますが、テレワークの普及等に対応した柔軟な事務手続を可能とするため、健康保険法施行規則等の一部を改正する省令が令和3年10月1日に施行され、保険者が支障がないと認めるときは、保険者から被保険者に対して被保険者証等を直接交付すること等が可能となります。
・「保険者が支障がないと認めるとき」とは、事務負担や費用、住所地情報の把握等を踏まえた円滑な直接交付事務の実現可能性や、関係者(保険者・事業主・被保険者)間での調整状況等を踏まえ、保険者が支障がないと認める状況を想定されています。
◆自動車検査における法定手数料の引上げ。
・自動車(二輪車及び大型特殊自動車を除く)の検査の際に支払う法定手数料に、独立行政法人自動車技術総合機構の技術情報管理手数料として、1台あたり一律400円が追加されます。
・技術情報管理手数料は、令和6年10月から自動車検査において、衝突被害軽減ブレーキ等の自動運転技術等に用いられる電子制御装置の故障に対応するための電子的な検査(OBD検査)を開始することに伴い、令和3年10月から自動車メーカーが提供する故障診断に必要な情報管理、全国の検査場や整備工場が利用する情報システムを運用する費用として追加するものです。
◆SIMロックの原則禁止
総務省が策定する「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」(令和3年8月10日改正)の規定により、携帯電話会社が販売するスマートフォンなどの端末に他社のSIMを挿入すると通信ができなくなる「SIMロック」の設定が、令和3年10月1日以降に発売される端末から原則禁止となります。
◆新内閣発足
令和3年10月4日に衆参両院本会議の内閣総理大臣指名選挙(首班指名)で、自民党の岸田文雄総裁が第100代内閣総理大臣に選出されたことに伴い、新内閣が発足します。
◆Windows11のリリース
・マイクロソフト社はWindows10の後継バージョンにあたる新たなOS「Windows11」を令和3年10月5日に正式リリースします。
・無償でアップグレードが可能ですが、一定のシステム要件を満たすパソコン等に限られます。