知って得する経営塾 第109号
[目次]
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タックスペイヤーの視点54 税理士・FP 榎本 恵一
消費低迷期に勝ち抜くためのリニューアルプラン(11) MBA 長友 孝幸
編集後記 副編集長 秋葉 和彦
[掲示板]
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歳時記
8月 8日 親孝行の日
8月 9日 長崎原爆の日
8月12日 航空安全の日
8月14日 特許の日
[タックスペイヤーの視点54] 税理士・FP 榎本 恵一
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皆さん、お元気ですか。それにしても7月は暑かったですね。大雨や台風によ
る突発的な災害に遭われました地方の皆様にはお見舞い申し上げます。
私の住まいでは、隅田川の花火大会も終了し、すっかり夏休みモードとなって
きました。これは私の予想(予想だから外れても許されますでご了解下さい)
ですが、8月もあと10日位で次第に秋風が吹いてくるような予感もします。
夏のご商売の方は最後の追い込みになりますので頑張って下さい。一方、この
暑さで苦戦しているご商売も見受けられます。例えば、秋物の洋服が苦戦して
いますが、一気に秋風が吹いてきた時に勝負が出来ますよう事前準備に怠りな
く。
先月の参議院選挙も終わり、政治的には不透明さを残しながら進んでいるこの
頃であると思います。嵐の前の静けさではありませんが、来年の経済環境は大
いに変わる予兆がするデータが集まってきました。
その中でも、何と言っても一番大きなファクターは、来年の商法改正です。即
ち、会社法の改正です。来年の国会に上程する為に法制審議会が色々と検討作
業をしています。2年後新設有限会社が存在しなくなるとか(仮称合同会社)、
株式会社の資本金がいらなくなる(仮称中小株式会社)とか準備がドンドン進
んでいます。
上記の事項は、まさに自己責任の原理がはたらいています。次期の会社法の原
点を、出資者が出資範囲でしか責任を負わない株式会社と、出資比率に関係な
く利益を分配できる組合(構成員)方式の合同会社です。以前のメルマガでご
紹介した米国のLLCがモデルです。これに従前からある全員無限責任社員の
合名会社、無限と有限の両責任社員がいる合資会社の4つに大別される予定で
す。
この中でも、新会社法は『中小株式』と『合同会社』になり、各個人の選択に
よりどのような形(これは、ただ単にいう形ではなく、責任の取り方の選択)
をして会社を成功させるかの意味があります。
サラリーマンと言えども、今後は一言では表せなくなるかもしれませんね。
平行して、ペイオフ解禁、税金改革、年金改革と、正に世の中、総自己責任時
代です。来年は、わが国が敗戦から丁度60年目になります。ここで本当の意
味で60年に一度のガラガラポンです。
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[消費低迷期に勝ち抜くためのリニューアルプラン(11)] MBA 長友 孝幸
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ホテル経営における事業目的は、オーナーによって多少の違いがあります。そ
の核心部分は資産に対する一種の共通した考え方がありますが、その目的は安
定した収入を実現した利益追求型の経済的価値を重視する考え方と、施設のも
つ価値からその売却益を視野においた価値追求型の資産価値を重視したものに
大別することができます。
双方の価値が合致しながら運営が行われれば申し分ありませんが、時代の変動
は多少ありますが、どちらか一方が強調されたとしてもホテル事業としてのう
まみは出てくるはずです。ウェイトをどちらに置くかで売上げに対する考え方
も変わってきますから、このような考え方は重要です。
たとえば、経済的な価値を先行させた考えでは、一日当たりの回転数や1か月
当たり1室の売上げを主に経営戦略を立てる必要があります。当然ことですが、
これには専門的なホテル運営管理の知識が必要になります。過去に芸能人のよ
うな素人がホテルを取得しても、最終的に売却してしまうのは、経済的な価値
を考えて取得していたというよりも、資産価値にウェイトを置いていたのかも
しれません。
資産価値の発想の場合は、坪当たりいくら売るかという施設運営手法が先行さ
れます。これによれば、経過年数で含み資産を増やして将来的に売却するとい
った考え方であり、ホテルのリニューアルを迎える時期に物件の放出を考える
オーナーが多いのも施設の資産価値とのバランスからで、それも売って得をす
ると判断していたからです。
最近では1億ないし2億円の再投資でいかに売上げを伸ばす物件であるか否か
に注目が集まっています。少なくともホテル自体の運営管理の専門的な知識が
あれば、多少資産価値が低減したとしても、ホテルのリニューアル・プロジェ
クトを間違わなければ、経済的な価値を先行させたホテル経営を実現できるは
ずです。
バブル経済が華やかなころ、積極的な施設展開や相次ぐチェーン店舗経営、急
激な環境変化がレジャーホテル業界を活性化させていきました。しかし、バブ
ル崩壊後、他業種が著しく衰退していく中で、レジャーホテルの環境は緩やか
な景気下降を感じていましたが、その度合いは他業種のそれよりも急激ではあ
りませんでした。
かつて、ホテルを建てさえすればお客が列をなした時期がありました。しかし
現在では、きめ細やかな売上げ予測を根拠に、経営ビジョンをもったプランニ
ングがなければ、自分が描いているような売上げを構築することはできないホ
テル環境になっています。誰でも気楽に参入し、設備施設があればそれが利益
を生む時代は、すっかり過去のものになっています。
MBA 長友 孝幸プロフィール
https://www.ecg.co.jp/supporter/nagatomo/index.htm?mm=109
[編集後記] 副編集長 秋葉和彦
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いつも当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
7月は大変暑かったですが、みなさんお元気でしょうか。
さて、先日のプロ野球の合併騒動に引き続き、今度は銀行の合併が騒がれてい
ますね。どちらの銀行と合併したとしても、総資産世界一のメガバンクになる
ということで注目を浴びていますが、一顧客の立場から言わせてもらえばこん
なのとんでもない事です。以前、多くの都市銀が合併して今の形になった時は
店舗数が減り、ATMが使えなくなったり大変不便な思いをしたものです。あ
れがまた繰り返されるのでしょうか…。みなさんの中にも該当する銀行を使わ
れている方は多いと思いますが、金融不安というよりはこういったサービス面
の不安が大きいのではないでしょうか。
私の身内にも被合併銀行の社員がいるものですから、この成り行きを見守って
いきたいと思います。
次回は、お盆明けの8月16日(月)配信予定です。お楽しみに!
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