知って得する経営塾 第111号
[目次]
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80対20の法則(4)?ABC分析を使いこなす? 中小企業診断士 駒井 伸俊
消費低迷期に勝ち抜くためのリニューアルプラン(12) MBA 長友 孝幸
編集後記 副編集長 秋葉 和彦
[掲示板]
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歳時記
9月 1日 防災の日
9月 4日 関西国際空港開港記念日
9月 8日 国際識字デー(International Literacy Day)
9月12日 マラソンの日
[80対20の法則(4)?ABC分析を使いこなす?] 中小企業診断士 駒井伸俊
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「80対20」、「50対5」の法則の続きです。
前回についてはこちらをご覧ください↓
https://www.ecg.co.jp/mm/000291.php
今号では、この「80対20」の法則と「50対5」の法則を応用したABC
分析のビジネスへの活用してみましょう。ABC分析とは、得意先をA、B、
Cの3グループに分類し、それぞれのグループに適した販売方法をとるための
分析手法です。
具体的なABC分析は次の通りです。まず、得意先を売上高順に並べた得意先
別の売上高を集計した売上集計表(得意先名、売上高、売上高累計額、売上高
累計比率)を作成します。そして、次に、累計比率0?80%をAランクに、
累計比率81?95%をBランクに、累計比率96?100%にランク分けし
ます。そして、見やすくするために、グラフを作成します(グラフを作らず、
売上高集計表のみでも充分役立ちますので、集計表は作成してみてください)。
グラフの作成方法は、文章だけですとちょっとわかりにくいですが、次の通り
です。まず、縦軸に金額、横軸に得意先をとり、得意先別の売上高をプロット
します。次に、縦2軸として、売上高の累計比率をとり、得意先別にプロット
します。最後に、縦2軸を基準としてABCランク別に分けます。ランク分け
した後、それぞれのランクのお客様に応じた営業戦略を考えます。例えば、C
ランクのお客様にはアプローチしない、Bランクのお客様を中心に販売促進を
行う等です。
しかし、ここで重要なのは、なんといってもAランクの得意先へどのようにア
プローチするかです。例えば、このランクのお客様のリピート率をいかに増や
していくか、また、最上位顧客(超Aランク)へとステップアップさせるため
の取り組みなどです。なぜなら、「80対20」の法則によれば、「全売上高
80%は売上高の上位20%の得意先によってもたらされる一方、全体の80
%を占める得意先からは全売上高の20%しかもたらされない」からです。以
前の「80対20」の法則(3)でお話したとおり、核となる顧客が明らかに
なることで、企業の真の独自性が見えてきます。
ABC分析は、得意先別だけでなく、担当者別、商品別、地域別等の分析にも
応用できます。ABC分析は、一度やってみると、比較的簡単で、わかりやす
い方法です。しかし、実際に活用する上では、2つの留意点があります。
第一に、ABC分析は過去のデータを活用した一時点での数値にしか過ぎない
ので、将来の営業戦略に活用する場合には、時間軸や将来性等の要素を加味す
る必要がある点です。例えば、縦軸に、売上高累計額を基準としたABCラン
クをとり、横軸に購買時期(6ヶ月以内、1年以内、それ以上)などをとった
3×3のマトリックスを作成し、それぞれに対応した営業戦略を考えるほうが
より実践的です。
第2に、A、B、Cのそれぞれのランクにいるお客様数の全体に占める割合を
時系列で追っていく必要があります。そうしないと、ごく少数のAランクのお
客様に頼っていて、その中の1人でも抜けてしまって、ある日突然、売上が激
減してしまうまで、手をうっていなかったなんてことになりかねません。ご注
意を・・・
中小企業診断士 駒井伸俊プロフィール
https://www.ecg.co.jp/supporter/komai/index.htm?mm=111
[消費低迷期に勝ち抜くためのリニューアルプラン(12)] MBA 長友 孝幸
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ホテル事業を計画する場合、重要ポイントになるのが立地の問題です。立地に
は大きく分けて2つの条件が存在します。ひとつは同種の施設がすでに数多く
営業している集積地であり、そこでは当然のことながら、競争によるシェアの
奪い合いが存在しています。そしてもうひとつは周辺に同種の施設や環境がな
い、いわば非競合地になります。
結論を言えば、激戦地にはすでにユーザーが存在しており、どのような業種で
も競争する地域や集客を期待できる地域に建設したほうが当然、有利に働きま
す。さらに、同種の施設の集積地には環境イメージができあがり、建設に伴う
法規制も容易に進めることができます。
レジャーホテル業界に限らず、大都市や繁華街を近くの備える都市型のホテル
施設は特に有利な条件下にあるはずです。ご存知との通り近年では、東京の新
宿のホテル街では再開発や大規模に資本と導入により、大型ホテルの建設ラッ
シュが続きました。そこで生ずるホテル同士の競争よりも、ホテルが集約した
ことによる地域に集まる利用者の相乗効果は確実に大きくなっています。
このように激戦地に位置するホテルには、地域全体で集客することが可能であ
り、ある程度の集客や売上げ予測もたちます。これに対して、非競合地に単独
に建っているホテルの場合は、そのホテル自体の誘因力で客を呼ぶことは不可
能であり、激戦地に位置するホテルよりも、気を使わなければならないことが
数多く存在します。しかし、地域環境を捉えて異なる視点で見ることができれ
ば、一極集中効果による地域独占ということも可能です。
立地についてさらに追求してみると、競争地域には3つのタイプを考えること
ができます。ひとつは繁華街隣接型、もうひとつはインターチェンジ隣接型、
そして蝟集地型です。
繁華街隣接型の特性は、夜の稼動率が圧倒的に高く、昼はそれほど多くの利用
者を見込むことができませんが、システムの変更や外観や導入線などを気配り
することによって、昼間の集客もホテルの環境から解決策は見出せます。この
ような地域は、かつてのバブル経済下の時よりも下降しているとはいえまだま
だ土地価格は高く、投資効率に問題が残ります。インターチェンジ隣接型は、
現在もっとも魅力がある立地といえます。あまり地方に離れてしまうとその魅
力は減少しますが、理論だって言えば、都市近郊のインターチェンジ周辺がよ
り魅力的な立地ということになります。
都市近郊の条件下にある立地であるならば、投資額、主として土地価格におい
ては繁華街隣接型と大きな差が生じる一方、売上げ構成する利用料金の差は大
きくありません。ほぼ同一の料金体系で営業できるという特色をもっています。
ただ、繁華街隣接型がウォーキングタイプであること、インターチェンジ隣接
型はカーインタイプであることを考えると、その集客戦略やシステムは一つで
はありません。
MBA 長友 孝幸プロフィール
https://www.ecg.co.jp/supporter/nagatomo/index.htm?mm=111
[編集後記] 副編集長 秋葉 和彦
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いつも、当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
ついにアテネオリンピックも終了してしまい寝不足からは解放されましたが、
なんか少し寂しく感じますね。それにしても今回は日本の選手達凄かったです
ね、メダル獲得数が過去最高で、金メダル数もドーピング騒動もあり過去最高
タイだったそうです。私個人的には、同郷のレスリング永田選手が2大会連続
メダル獲得とならなかったのが残念でなりませんが。まあ、テロ等が非常に心
配されていただけに大きな事件も無く無事に終わって何よりですね。
さて、明日で8月も終わり早いもので今年も3分の2が過ぎようとしてます。
みなさん、お仕事の方は予定通り進んでいますでしょうか?順調な方は気を抜
かずに、遅れ気味の方は残り4ヶ月で取り戻せるよう頑張りましょう!
次回は、9月13日(月)に配信の予定です。お楽しみに!
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