第220号 100年に一度の金融危機の余波、2009年問題(労働者派遣)
┏┿ 知って得する経営塾 ━━━━━━━━ 第220号 2008年12月1日━━
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┿┛発行:榎本会計事務所&イーシーセンター https://www.ecg.co.jp/
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│現場叩き上げ執筆陣による中小企業経営コラム
│経営者、営業、会計、税務、法律といった様々な視点で掲載中
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■□■ 目次 ■□■
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タックスペイヤーの視点93 税理士・編集長 榎本 恵一
労働者派遣における2009年問題 キャリアカウンセラー 吉田 幸司
編集後記 副編集長 秋葉 和彦
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■□■榎本会計事務所・イーシーセンターよりお知らせ■□■
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◆2009年度 ECG経営方針発表会 開催決定!
毎年、年始の恒例となっております当グループの「経営方針発表会」です。
今回は東京プリンスホテルへ会場を変更して内容・装いも新たに開催します。
第一部の経営方針発表会では、ご参加の皆様へ2009年度の当グループが
取り組む活動内容・経営方針を発表し、ご参加された皆様が「証人」となっ
て頂く場です。是非われわれの意気込みを感じて頂ければ幸いです。
また第二部においては、セミナー形式で講演をお聞き頂きます。ここでも
皆様の経営のヒントとなる情報を提供させていただきます。
その後、ご希望の方には異業種交流を目的とした懇親会もご用意しておりま
す。皆様お誘い合わせのうえ、是非ご参加下さい。
詳細はこちらから
【https://www.ecg.co.jp/topics/2009ecg.php?mm=220】
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タックスペイヤーの視点93 税理士・編集長 榎本 恵一
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皆様、ご無沙汰しております。今年も残すところあと一ヶ月になりました。来
年の準備は如何ですかと例年は文章を書いていましたが、今年は、100年に
一度とも言える全世界的な金融危機が起きてしまいました。
サブプライム問題に端を発した世界中を巻き込んでの金融不安、エネルギー問
題、食糧危機、治安...本当にこれから経営を行う場合、今までの経験が通用し
ない事態が起きています。
先日、経済アナリストの藤原直哉先生とインターネットラジオを収録いたしま
した。来年の一文字は「解」だそうです。かいさん、とけるとも読めますし、
わかるとも読めます。
政治経済に始まり、根のないものは全て解散され解けてなくなり、我々庶民に
もこれからの生き方が解るという意味です。
※対談の模様はこちら「対談!経営語録 経済アナリスト 藤原直哉先生と語
る 今後の行方と来年の「一文字」は!?」をお聴き下さい↓↓↓
【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-taidan_002722.php?mm=220e】
10月から11月にかけて続々と次のような問題が発表されています。いずれ
も健康被害はないということですが、健康被害がなくとも苦情が寄せられると
すぐに発表するような風潮になってきています。
「ボルヴィック」57万本を自主回収(キリンビバレッジ)
キリンビバレッジは消費者から「異臭がする」との苦情が寄せられ、ミネラル
ウオーター「ボルヴィック」57万本を自主回収すると発表した。
「クリスタルガイザー」約800万本を自主回収(大塚ベバレジ)
大塚ベバレジは消費者から「かび臭い」「薬品のにおいがする」などの問い合
わせが寄せられ、ミネラルウオーター「クリスタルガイザー」約800万本を
自主回収すると発表した。
「ハイチュウ」110万個を自主回収(森永製菓)
森永製菓は、キャンディー「ハイチュウ」の一部に工場で従業員がつけていた
手袋の一部が破れて混入したとみられ、約110万個を自主回収すると発表し
た。
水も売り物になったのかと思ってから私もよく購入してましたし、お菓子も購
入してました。昨年から今年にかけては、兎に角、食品に関する問題は次々と
出てきます。
ある意味、今まで隠されていた時代からオープンにしなければ世間が許してく
れないという風潮に変わった事は大変良い変化ですが、今までがどうだったか
と思うと...。
我々の顧問である経済アナリストの藤原直哉先生が先日講演会で、この物価高
の不況は最大15年は続くと言われてました。その証左は、1920年代から
スタートした世界大恐慌がちょうど15年位で終了したことです。
その時の資料を分析しますと時代背景さえ違うもものの今の状況が全く酷似し
ているそうです。
15年とは、スタートから終わりまでですから、もしかしたら数年前からその
スタートは始まっていてあと10年位で終わるのかも知れませんが、全く価値
観が変わってしまう世の中になるような気がします。
この時に、今までの延長線上で経営をアドバイスしたり決算を作成する事は大
変な時代だということです。まさに新しいやり方を考える時代です。
以前、地元の中学生に租税教育の一環として社会科の授業の中で税金と税理士
の役割の話をしてきました。中学生はまだまだ税や税理士に関する知識はあり
ません。
但し、その説明の中で税金は1.景気調整機能、2.所得(富の)再分配機能、
3.公共サービス機能の大きな役割を担っているという話をし、
更には財政の問題で国の予算(税収)は毎年25兆税収が不足し赤字国債を発
行していること、毎年の過去の国債の償還が20兆しかなく、毎年5兆円ずつ
借金が増えていることでその結果現在の累積債務が600兆円あることを話し
ました。
本当に凄い額です。さらに今年も財政不足で赤字国債を発行するという話がで
ております...。
我々は、経営コーチ事務所を世の中に呼びかけています。リーダーシップ・コ
ーチング・マネージメントの三位一体を実現させるという発想です。経営コー
チになられている方は、地域社会活性化の為の何かお役立ちをするのだという
想いを持っている方々です。
何か活動をしている中で空気が変わるような気がしています。だから我々会計
人は、今までの延長線の考えではなく、お客様の隣に座り、一緒に問題解決を
行っていくと言う姿勢が重要なのです。
また、今年の最終号にご挨拶をさせて頂きます。何かと気が重い時期ですが、
お体ご自愛ください。
◆◇◆ 榎本 恵一 著書 ◆◇◆
『自己責任時代を生き抜く知恵
知って得する年金・税金・雇用・健康保険の基礎知識2009年度版』
毎年大変ご好評頂いております『知って得する~』の年度改訂版が先月下旬
発売となりました。今回は時代の変化への対応として、新たに著者3名によ
る緊急鼎談の模様を追加しております。ぜひ、一度ご覧になってみて下さい。
詳細はこちらから
【https://www.ecg.co.jp/topics/2008.php?mm=220e】
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□ インターネット放送局 現在放送中
ポッドキャスティングを利用した榎本会計のインターネット放送局♪
経営者・学生・新人の方などなど、幅広い方がたに役立つ情報をこの榎本会
計のインターネット放送局をお聞き頂き、人生の道しるべにして頂けたら幸
いです!
エノラジ 【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-enoradi.php?mm=220】
対談!経営語録 【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-taidan.php?mm=220】
我らちゃんこ番 【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-chanko.php?mm=220】
■□■ 榎本会計インターネット放送局お勧めコンテンツ ■□■
11月12日 <対談!経営語録>
経済アナリスト 藤原直哉先生と語る
「今後の行方と来年の「一文字」は!?」
【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-taidan_002722.php?mm=220i】
11月17日 <我らちゃんこ番>
「入社3年目!!これまでを振り返ってみて...」
【https://www.ecg.co.jp/blog/pod-chanko_002736.php?mm=220】
この他にも沢山のコンテンツをご用意しております。
是非お楽しみください! ■
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労働者派遣における2009年問題 キャリアカウンセラー 吉田 幸司
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製造業への労働者派遣に関して、2009年問題なるものが浮上してきました。
元々、製造業への労働者派遣は最長3年と決められていて、平成21年は派遣
法の改正から3年を迎えます。
つまり、平成18年の派遣法改正時点から派遣労働者を使用している製造業で
は、平成21年をもって派遣労働者に行わせている業務を派遣労働者に行わせ
ることができなくなるのです。
この点に関して一部に誤解があるようなので補足をすると、同じ派遣労働者が
3年以上同じ会社の同じ業務に就くことを禁止しているのではなく、同じ業務
を3年以上派遣労働者に頼ってはいけないと派遣法では決められています。
3年の間に派遣される側の人が変わってもこの期間が延びることはないのです。
派遣を受け入れてきた企業としては、これに対してその業務を正社員に置き換
えるか派遣から業務請負に契約を変更するかしか方法が用意されていません。
また、派遣されてきた労働者が優秀で同じ人に3年以上働いてもらいたいと思
うときは、その派遣労働者が正社員になりたいと希望する場合には雇用契約の
申し込みをしなければならないとも規定しています。
派遣労働者を使用している製造業にとっては由々しき事態なのですが、今のと
ころこれに対応する有効な手段が見つかっていないのが実情のようです。
企業にとっての救いは、ある程度期間(3ヶ月)を空ければ継続した期間とみ
なさない(クーリング期間と言われています)という規定があることですが、
ここにも厚生労働省職業安定局長が通達を出して、クーリング期間の利用を不
可としました。以下がその通達の該当部分です。
「継続して労働者派遣の役務の提供を受けているかどうかについては、労働者
派遣の役務の提供を受けていた派遣先が、提供を受けていた労働者派遣の終了
と新たな労働者派遣の開始の間の期間(以下「クーリング期間」という。)が
3ヶ月を超えているかどうかによって判断しているところであるが、
単に3ヶ月を超える期間が経過すれば、新たに当該業務に労働者派遣の役務の
提供を受けることとすることは、労働者派遣法の趣旨に反するものであること。
このため、労働者派遣の役務の提供を受けていた派遣先が、派遣可能期間を超
えてもなお、同一の業務を処理することが必要な場合には、基本的には、クー
リング期間経過後再度の労働者派遣の受入れを予定することなく、指揮命令が
必要な場合は直接雇用に、指揮命令が必要でない場合は請負によることとする
こととすべきものであること。
なお、労働者派遣受入後の直接雇用又は請負に移行する場合には、これが適切
に行われるべきものであることはいうまでもないこと。」
最近は派遣契約の大量解除などが話題になっていますが、この2009年問題
と経済情勢があいまって起こした事態のようです。
ちなみに、ソフトウェア開発や機械設計、ファイリング業務、市場調査等専門
的な技術が必要な業務(いわゆる法定26業種)に対する派遣は3年の期限は
ありません。
■□■ 人事戦略研究所 吉田 幸司 プロフィール ■□■
【https://www.ecg.co.jp/about/yoshidakouji.php?mm=220】
◆◇◆ 吉田 幸司 著書 ◆◇◆
『自己責任時代を生き抜く知恵
知って得する年金・税金・雇用・健康保険の基礎知識2009年度版』
上記の榎本とともに共著で執筆しております。もちろん追加された緊急鼎談
にも参加しております。ぜひ、一度ご覧になってみて下さい。
詳細はこちらから
【https://www.ecg.co.jp/topics/2008.php?mm=220y】
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□■ トピックス □■
税理士新聞(2008年6月15日発行・第1235号)に榎本恵一のインタ
ビュー記事が掲載されております。ホームページなどITを活用した取り組み
をはじめとする当事務所の特長・お客様への思いなどをお話ししております。
ぜひご覧下さい → 【https://www.ecg.co.jp/topics/1235.php?mm=220】
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編集後記 副編集長 秋葉 和彦
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いつも当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
先日、当メールマガジンでもご案内させて頂いた「2009年を展望するセミ
ナー」が開催されました。今回もご参加の皆様からは、大変ご好評を頂きまし
た。ご参加された皆様ありがとうございました。
なお、今回は人数を限定してしまいましたので、ご参加できなかった方も多く
いらっしゃいましたが、恒例で開催していく予定ですのでまた次回お早めのお
申込をお願い致します。
現在は、皆様特に厳しい状況を実感している時期にきていると思います。この
状況は3年は続くとも言われていますが、藤原先生曰くこれまで仕込をしてき
た会社は再来年がチャンスだという事です。
来年は我慢の一年となりそうですが、単に厳しいと言っていても始まりません。
その先のチャンスにむけて仕込をして力を蓄える一年として乗り越えていきま
しょう。
次回、第221号は12月15日(月)に配信予定です。お楽しみに!
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◆榎本会計事務所の「会計用語集」更新中です
ECグループのホームページにて、「会計用語集」というページを公開して
おります。ネーミングから辞書的なイメージを連想されるかもしれませんが
税法の改正によるものや、実際に会計事務所担当者が顧問先様からご質問頂
いたものなどをコラム形式でコンパクトにまとめてご紹介しております。
随時更新されております。是非一度ご覧になってみて下さい。
【https://www.ecg.co.jp/blog/glossary.php?mm=220】
◆『起業を成功へと導く「経営コーチ」』LLP藤原KAIZEN研究会編著
藤原直哉監修
起業の準備から実務までわかる起業家必携の書!!好評発売中です。是非一度
ご覧になってみて下さい。
詳細はこちらから
【https://www.ecg.co.jp/topics/000568.php?mm=220】
◆決算診断サービスを行っております。経営の見直しとしてご活用下さい。
【https://www.ecg.co.jp/service/000297.php?mm=220】
○━━知って得する経営塾 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○
【発行者】 榎本会計事務所&株式会社イーシーセンター
【HP】 https://www.ecg.co.jp/?mm=220
【連絡先】 info@ecg.co.jp
【バックナンバー】https://www.ecg.co.jp/blog/mm.php?mm=220
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