第344号『最強組織の法則(1)』
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最強組織の法則(1)
~メンタルモデルの克服~ 行政書士 伊地知 克哉
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先日、組織学習の団体の年次大会に行った際の出来事です。
労使対立を緩和するために使われるある手法のワークショップに参加しました。
まずは、その時のロープレにおける組織内のやり取りの一部をご紹介します。
登場人物は会話例の都合上、CEO、CMO、部長、社員(複数の発言を集約)
の4者とします。
問題となっているのは、あるベンチャー企業が、既存事業だけでは将来に不安
があるために第二の柱としてCMOに新規事業を任せているが、なかなか成果
が上がらないため、CEOがCMOを叱責するところから始まります。
「君、新規事業は全然成果が上がらないじゃないか」と
CEOがCMOを叱責します。
するとCMOが部長に言います。
「おい、新規事業はどうなっている。また、CEOから文句を言われたぞ。
君の部下指導はどうなっているんだ」
今度は部長が社員に言います。
「また、CMOから怒られたぞ。新規事業の方も頑張ってくれないと
困るんだよ」
社員も負けてはいません。
「そんなこと言ったって、あの商品じゃ無理ですよ。顧客ニーズに合って
いないんだから」
「それを何とかするのがお前たちの仕事だろ」
「これだよ。責任はおれたちにあるっていうんですか?だいたい、会社の方針
がはっきりしないから、顧客への訴求力が弱いって前にも言いましたよね。
CEOやCMOにちゃんと話してくれたんですか」
といった具合に、お互いに責任のなすりつけ合いが続きます。似たような
労使対立の構図は、よく見受けられるところです。
では、こうした労使対立は解決できないのでしょうか?
こうした場合、よく起こるのが全社員を集めてCEO以下、経営陣と自由に
議論し、誰の意見を正しいかを決め、それを会社の方針とするやり方です。
この方法は、一見すると正しいかのように見えます。
確かに意見の対立のない話し合いほど非生産的なものはありません。
ある経営者は、会議で自分の意見に異議を唱える役員がいないときは、
物事を意思決定しないそうです。いわゆる「YESマン」症候群です。
そこで、自由な意見が出尽くしたところで、「では、誰の意見を採用するか、
民主的に決を採ろうじゃないか」となります。
このやり方で本当に良いのでしょうか?このやり方の問題点は、責任問題が
生じたときに同様のことが行われることです。組織には責任回避のための
対立構造が醸成されます。
意見の対立は、どんな組織にもあります。しかし、意見の対立というのは、
それぞれが異なる現実を見ているということなのです。
同じ体験をしても知覚の仕方は異なりますし、記憶に残る内容も異なります。
このように私たちの知覚システムは、人それぞれ異なるフィルターや記憶内容
により物事を判断するようにできています。
このフィルターのことをメンタルモデルといいます。
先の会話例では、CEOはCMOに責任が、CMOは部長に責任が、
部長は社員に責任が、社員はCEOに責任があると思っています。
これでは無限ループです。
こうした無限ループや誰かの意見を多数決で採用しようとする組織を変える
には、メンタルモデルが異なることを自覚する必要があります。そうする
ことで、社員一人ひとりを個人として尊重する文化が組織に醸成されます。
組織学習は個人の学習なしにはあり得ません。共同して学ぶ文化を作ることが、
今の時代のリーダーに必要なことです。リーダーには、メンバーが物事の複雑
さを理解し、各自の役割を明確にし、共通のメンタルモデルにより各自の能力
を活用していく場としての組織を構築する責任があります。
組織はシステムであり生きています。機械のように部品を取り換えれば同じ
ように動くものではありません。
まずは経営者がメンタルモデルの違いに気づく必要があります。
◆ ◇ ◆◆ ◇ ◆ 伊地知 克哉 プロフィール ◆ ◇ ◆◆ ◇ ◆
「行政書士 中小企業診断士 マーケティング解析士 ICC認定国際コーチ」
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編集後記 副編集長 高塩 吉明
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当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
台風4号が日本列島に接近しています。一部の地域には上陸する可能性も
あるようです。
東日本大震災から1年余りが経過していますが、このような天災が起こる度に
あの悲劇を思い出しますね。
天災となるとその対処法も限られてはしまいますが、何が起こっても慌てない
よう事前に準備しておくことは何においても必要ですね。
次号、第345号は6月25日(月)に配信予定です。どうぞお楽しみに!
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