知って得する経営塾 第412号『増税がもたらす駆け込み需要の危険と罠』
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ワーク・ライフ・バランスを越えて 働き方が変わる 会社が変わる!
不況の中でも元気に業績を伸ばしている企業があります。
業績が右肩上がりの企業とそうでない企業とでは、どこが違うのか。
このシンプルな疑問に答えを出しました。
本書では、今、元気あふれる企業をピックアップし、その事例の中から
元気の源を探ってみました。その結果わかったことは、それらの企業には
“ワーク・ライフ・ハピネス"という考え方が根底にあるのです。
“ワーク・ライフ・ハピネス"が中小企業の元気の“素"だったのです。
業績不振に悩む中小企業の経営者、管理者の目からウロコ本です。
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増税がもたらす駆け込み需要の危険と罠 MBA 長友 孝幸
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過去の消費税の経緯を振り返ると、1988年12月の自民党の
竹下内閣の時に決定され、その翌年の4月1日から実施された。
ご存知の通り当初の消費税率は3% でしたが、
1997年4月1日より税率5%(消費税4%+地方消費税1%)へ
引き上げられた。
それ以降、消費税の増税は謳われていたが、
選挙が近づく時期になると消えてしまったが、
今回はそうはいかなくなった。
過去にも経験したように消費税の増税が決定した頃から、
消費者だけでなく生産する側も需要を見込み、生産を増加するだけでなく、
その自体を早めようとする。
建築、特に住宅のように投資する金額が大きなものに関しては、
それ以前に計画されたものであれば良いが、
今から増税前に向けて完成させるものでなければ、危険が付きまとう。
民間調査機関の予測によれば、9月の新設住宅着工戸数の予測中央値は
前年比12.2%増と13か月連続で増加傾向にある。
それに価格や金利の先高感の強まりなどが需要を押し上げ、
多くの駆け込み契約が見られている。
今後も建築需要も高水準が続くことが予測され、職人の不足もでてきている。
ここで二つの側面から考えてみたい。
一つは経済全体のから見た増税がもたらす影響(マクロ的)、
過去に経験したように消費税率が3%から5%に引き上げられた際も、
住宅市場は深刻な影響を受けた。
国土交通省による新設住宅着工戸数の推移を見ても、
増税前の1996年度は前年度比9.8%増の163万戸と2ケタに迫る
伸びだったが、増税が実施された1997年度は一転して
同17.7%減の134万戸へと激減している。
1998年も同様に12.1%減の118万戸と落ち込んでいる。
将来、東京オリンピックが約束さている分、
過去のような減速感は残らないとしても、
多少なりともその影響は数年の間は残ってしまうだろう。
他方として個人財産(住宅)としての側面を考えてほしい(ミクロ的)。
住宅は「一生に一度の買い物」と言われるように、
消費者が購入する商品としては最も高額といえる。
それだけに自らの物件に関しては、
安心できる企業体から提供を受けたいと誰もが思う。
ただ、経済の循環を考えれば、建築等の需要の増加⇒職人の供給不足⇒
職人価格の高騰⇒この時ばかりの掛けもち職人の増加(人数合わせ)が
始まっている。実際に年末までの職人の奪い合い合戦は都内では始まり、
その末端で信頼できる職人が作業を行っているか、疑問が残る。
このような経済環境の中で、我々はどのようにやり過ごすべきなのであろうか。
海外の成功者を観察してみると、成長しきった場所に投資をしていない。
自らの国や地域に限界があれば、迷わず新しい場所に出向き
新たなチャンスを築こうとしています。
タックスヘイブン等もその一つの答えなのかもしれません。
「適切な場所、適切な時期、適切なことをする」。
増税後の需要の減速、それを見込んだ海外投資家の行動は
将来の投資材料となる東京オリンピック開催を目前に動きだしている。
もう日本は世界から仕組まれた罠に乗せられているかもしれない。
そう考えると、以前、世話になった塾長やその友人が進めていた
シンガポールや香港のようなカジノホテルがお台場にもできる日も
近いかもしれない。
当面の間、国内需要だけでなく海外投資に支えられ経済成長は期待できるが、
自らがその恩恵を受けられるかは別の問題のようだ。
◆◇◆ MBA 長友 孝幸 プロフィール ◆◇◆
株式会社比風屋 代表取締役 長友 孝幸
【http://www.hifuuya.co.jp/about/】
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編集後記 副編集長 塩田 剛也
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当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
駆け込み需要で思い出したのですが、地デジ化のときもテレビ販売が
好調になりましたね。
一段落してからは逆に消費が落ち込み、3Dテレビや
最近では4Kテレビなど新しい商品で需要創造を狙っています。
しかし大きな伸びは見せられず、
結局は需要の先食いで瞬間的に売れただけと言われています。
買う予定がなかったのに買わざるを得ない。
そうなると安価な外国製のテレビを買う方も増えていきます。
お店に行っても、昔に比べてずいぶん外国製のテレビが増えたように思います。
私も最近テレビを購入しましたが、国産の安いものを選びました。
外国製を買うのは悔しいですしね。
ところで、読者の皆様の中にも、もしかしたら住宅購入を考えている方が
いらっしゃるかもしれませんね。
不動産会社で営業をしている知人から聞いた話ですが、
増税の話題はやはり強力な後押しになるそうです。
早く買わないと値段が上がってしまう、どうせ買うなら早い方が。
と考えるお客様が多いとのことです。
しかしそんな中、契約寸前で延期になったお客様もいたそうです。
駆け込みで買っても満足できないものだったら元も子もありません。
特に住宅ほど大きいものであれば尚更です。
私もマイホームを持つのが夢です。
そのお客様を見習って慎重な判断をしたいと思います。
何を買うにしても、慌てずにじっくりと考え、
本当に必要で満足のいく買い物をしたいですね。
次号、第413号は11月5日(火)に配信予定です。
どうぞお楽しみに!
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