知って得する経営塾 第496号『過労死等の労災補償状況』
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実践 ワーク・ライフ・ハピネス2 成功する会社は仕事が楽しい!
企業の成功の秘訣は
“頑張る"から“楽しい"へ!
成功する企業と成功しない企業とでは何が違うのでしょうか。
それは社員が“楽しく"仕事をしているかどうかの違いです。
会社は、これまでは“頑張る"ところでした。
しかし、今は違います。今は、頑張るより楽しく仕事をするほうが
業績も上がることがわかってきました。
働くことが楽しいと思える会社には「ハピネス」があります。
ハピネスがある会社は成長するのです。
本書は、ハピネスな五社の事例を取り上げながら、
その成功ポイントを明らかにしました。
業績不振に悩む経営者や管理者、
働くことに意義を見出せない若い人たちの必読の書です。
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過労死等の労災補償状況 社会保険労務士 吉田 幸司
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去る6月25日、厚生労働省から「平成26年度過労死等の労災補償状況」という
統計が発表されました。これは、脳・心臓疾患を原因とする労災補償と精神
障害を原因とする労災補償の平成26年度の実績をまとめたものです。
これによると、脳・心臓疾患による労災の請求件数は全国で763件、うち労災
補償の支給決定がされたものは277件(43.5%)で、請求件数、支給決定件数、
支給決定の率のどれも平成25年を下回っています。
特徴的なこととして、脳・心臓疾患の労災認定と時間外労働の長さの関連性が
明確で、月の時間外労働が60時間未満で支給申請をしたケースでは認定数が
0件なのに対して、60時間以上80時間未満になると20件の認定がされています。
明らかに時間外労働との関連を意識した認定になっています。
精神障害の労災認定状況は、支給申請1456件、支給決定497件(38.0%)で
どれも平成25年度より平成26年度の方が高くなっています。
精神障害の労災で注目すべき点は、認定に際して時間外労働との関連の他にも
要因を認めている点です。統計を見ると、月の時間外労働が20時間未満でも
118件の認定をしており、時間外労働時間の区分(20時間ごとに区切ったもの)
の中で、20時間未満の区分が最多です。
このあたりが脳・心臓疾患の労災認定と大きく異なる点です。
また、20歳代の認定も全体の21%あり、50歳代の17%より多いのです。これは、
精神障害の認定にあたっては、時間外労働の他に心理的負荷を考慮している
からで、例えば「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」場合や
「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」場合、「セクシャルハラスメントを
受けた」場合などは比較的高い率で労災認定されています。
今年の12月にはストレスチェック制度が義務化されます。
長時間労働や心理的負荷に対する世の中の目がさらに厳しくなり、事業所側の
安全管理責任も重くなっています。
以前は個人の責任として片づけられていたものが事業所側に責任が生じること
も出てきています。十分な対策が求められる時代になりました。
◆◇◆ 人事戦略研究所 吉田 幸司 プロフィール ◆◇◆
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編集後記 副編集長 塩田 剛也
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いつも当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
先日友人から聞いた話ですが、周りの先輩・後輩がどんどん退職していって
いるとのことでした。
営業成績が全体的に悪くなっている中、個人に対してかなりプレッシャーを
掛けている。また、長時間労働を強いられる傾向になっており、
夏休み日数が短縮され営業日数も増える、という状況になっているそうです。
束縛が強くなり、上の目を気にしてばかりで神経が磨り減り、
大半の人にとって仕事が楽しくない状況になっているようです。
何に楽しみを見出すかは人それぞれです。
色々なことができる世の中、選択肢が多いからこそ、
仕事以外に楽しみを見出す人が大半なのは当然のことではないでしょうか。
業績を改善したい経営陣と、現場で働く従業員との意識の乖離が現れた
結果、現在のように退職が相次いでいるのだと思います。
話は変わりますが、ギリシャで緊縮政策に関する是非を問う
国民投票が行われました。
ご存知のとおり、結果は反対が多数となっています。
緊縮策の中には消費税の軽減税率撤廃も含まれていました。
たしかに、税率を上げてしまえば税収は上がるかもしれません。
ですが、そこで暮らす人々にとって消費税の増税は死活問題になりかねます。
目先の数字や、実現不可能な策を考えても足元の状況を見誤ってしまえば
成果は得られないのではないでしょうか。
それが企業なのか国なのか、
それとも数人のグループなのか、規模は関係なさそうです。
全員が同じ方向を向けるかどうかが大事ですね。
その点、中小企業のように社長のパワーを間近で感じられる組織は
強いエネルギーを産み出す可能性が強いのではないでしょうか。
そういった強みを意識しながら、改めて仕事について考えてみたいと
思います。
次号、第497号は7月13日(月)に配信予定です。
どうぞお楽しみに!
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