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知って得する経営塾 第508号『「冷え切った」会社が急増?』

 ★☆★ 既刊情報 ★☆★

実践 ワーク・ライフ・ハピネス2  成功する会社は仕事が楽しい!

企業の成功の秘訣は
“頑張る"から“楽しい"へ!

成功する企業と成功しない企業とでは何が違うのでしょうか。
それは社員が“楽しく"仕事をしているかどうかの違いです。
会社は、これまでは“頑張る"ところでした。
しかし、今は違います。今は、頑張るより楽しく仕事をするほうが
業績も上がることがわかってきました。
働くことが楽しいと思える会社には「ハピネス」があります。
ハピネスがある会社は成長するのです。
本書は、ハピネスな五社の事例を取り上げながら、
その成功ポイントを明らかにしました。

業績不振に悩む経営者や管理者、
働くことに意義を見出せない若い人たちの必読の書です。

 

 

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「冷え切った」会社が急増?
職場で孤立し精神病む若者、彼らを理解できない上司…
                 ビジネス・プロデューサー 鈴木 領一

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「20代の頃、僕は餓死するしかないと思っていました」

そう語るのは、現在、派遣会社に勤める佐々木章一氏だ。筆者は今回、
「若者の離職の実情」を取材していた。その際、佐々木氏の語る言葉から
現代の日本社会の課題を深掘りするきっかけをいただいた。
佐々木氏の言葉を続けよう。

「20代の頃、東京・六本木で飲食店を始めました。たまたま居抜き物件が
見つかり、私も飲食店に興味ありましたし、先輩から誘われたこともあって
スタートさせました。小規模ながら苦労して店舗を運営していましたが、ある
日、オーナーが店舗を他人に譲ってしまい、一気に窮地に陥ってしまいました。
借金もありました」

佐々木氏は借金を返済するために派遣社員として通信会社で働くことになる。
職場環境が合い、良い上司にも恵まれ、仕事観が大きく変わったという。

「今から思えば、たったひとつの失敗だけで、『自分には能力がない、未来が
ない』と思い込んでいたと思います。飲食店をやっている時には、『自分は
飲食店が一番向いている』と思っていましたから。しかし、思いがけない逆境
をきっかけにまったく新しい職場と出合い、新しい可能性が自分の中にある
ことに気づきました。派遣で新しい仕事との出合いがなければ、今の自分は
なかったと思います」

佐々木氏は現在、派遣会社で営業を任され充実した毎日を送っている。
佐々木氏の取材を通し、筆者が今回テーマにした「若者の離職の実情」の裏側
には、若者と職場とのミスマッチという問題があるのではないかと考えるよう
になった。


企業と社員の関係性が崩壊

さらに取材を進めてみると、企業と社員の関係性が壊れてきている現実もみえ
てきた。東京都内でメンタルクリニックを運営しているカウンセラーのM氏か
ら、現在の若者の実情を聞いた。M氏によれば、若者が離職後に精神を病む
ケースは増えており、先の佐々木氏と同様に、たったひとつの失敗を引きずる
ケースが増えているという。
「新型うつ」と呼ばれるような新しいうつの症状も現れてきている。
その理由をM氏は次のように語ってくれた。

「いわゆる終身雇用にみられるような日本独自の家族的経営が失われてきた
ため、職場での疎外感を感じるようになったことにも原因があると思います。
今の若い人は、上司との飲み会に行かないだけでなく、社員旅行にも参加し
ない人がいます。仕事とプライベートを完全に分けることで、かえって職場
での孤独感が強まり、上司の何気ない言葉でも傷つく人が増えているように
思います。最近は若い人が心を病むだけでなく、若い人の行動が理解できない
ベテラン社員の相談を受けることも増えてきました」


さらにM氏は驚くべき事実を教えてくれた。
「企業と契約しているメンタルクリニックのなかには、『ご相談内容は会社に
は秘密にいたします』と謳いながら、社員の相談内容を会社の上層部に伝えて
いるところがあります。それを人事考課に反映しているようです。

もちろん、私のところを含めてほとんどのメンタルクリニックは法令遵守して
いますから、このような悪質なところは例外中の例外です。これは強調して
おきます。しかし、これは社員の人間関係が冷え切った企業が増えてきている
ことを物語っていると思います」

例外的な事例とはいえ、M氏が教えてくれた事実は、かつて日本にあった
「企業と社員」の家族的なつながりの崩壊を意味しているように思う。


新卒者の3割が3年以内に離職

ここで、厚生労働省が発表している新卒者の離職率をみてみよう。

<高校>
1年以内離職率・・・19.9%(平成25年度就職者)
2年以内離職率・・・31.4%(平成24年度就職者)
3年以内離職率・・・39.6%(平成23年度就職者)

<大学>
1年以内離職率・・・12.7%(平成25年度就職者)
2年以内離職率・・・23.3%(平成24年度就職者)
3年以内離職率・・・32.4%(平成23年度就職者)

(厚生労働省「新規学校卒業者の在職期間別離職状況」より)

就職後3年で、実に3割以上が離職している。日本的経営といわれた
「企業と社員」の家族的なつながりは、もはや面影もない。

最近では、ユニクロが3年で離職率5割といわれ、
「ユニクロの店舗の正社員の休業者のうち42.9%がうつ病などの精神疾患」
(「週刊東洋経済」<東洋経済新報社/2013年3月9日号>)という報道も
あった。

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、そのようなイメージを払拭
するため、10月から社員の希望に応じて週休3日制を選べるようにした。

ファーストリテイリングだけでなく、多くの日本企業が「社員との関係改善」
を大きな課題として抱えている。それも、かつてはなかった「ブラック企業」
という名称にみられるような新しい評価が生まれたことも要因だろう。

(文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー)

 


●鈴木領一(すずき・りょういち)
ビジネス・コーチ。ビジネス・プロデューサー。
自己啓発のレジェントであるナポレオン・ヒルが所属した「サクセスマガジン
社」の能力開発プログラムの企画開発責任者を務めた唯一の日本人。
さらに進化させた自己改革メソッド「フレーム・1%アクション」は
劇的な変化をもたらすメソッドとして今最も注目されている。
氏のコーチングを受けたことで、無職状態からEXILEとの共演を達成した
ケースや、起業して成功し新聞やテレビに取り上げられたケースなど、数多く
の成功者を次々に輩出している。近著に『100の結果を引き寄せる1%アク
ション』(サイゾー)がある。


※この原稿は、ビジネスジャーナルより鈴木領一氏の許可を得て
転載いたしました。
http://biz-journal.jp/2015/09/post_11494.html


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編集後記                     副編集長 塩田 剛也

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いつも当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。

3年で3割の新卒社員が辞めていく、と言われ始めたのはいつ頃からなの
でしょうか。
もはやそれは当たり前のことで、少なくとも自分の周りでは
長く勤めることが良いと考える人は少数派です。
辞めても死にはしませんし、次の仕事も見つかります。
むしろ、辞めるという選択肢が増えたんだ、とポジティブに考えられるかも
しれません。

今の世の中で、人をつなぎとめておくのは本当に難しいことだと思います。
どのお客様も、従業員が定着してくれるように、成長してくれるようにと
苦心し色々なことに気を遣い、努力をしていらっしゃいます。
しかし、それでも人は辞めていきます。
努力しなければなおさらです。

たまたま今日の日経新聞に、人を活かす会社、働き手の意識に関する記事が
掲載されていました。
休みの取りやすさ、労働時間のバランス、ハラスメントがない職場など
いわゆるブラック企業と対極にある項目が並んでいました。
また、社員の研修・教育等に掛ける費用も挙げられています。

従業員の求めることは人によって様々なようですが、
プライベートの充実、スキルアップ、精神面も含めて健康に直結するものと、
共通しているのはどれだけ従業員を大切にしているか、ということだと
思います。

家族的、というと抽象的になってしまいますが、
相手のことを考えるという人間関係の基本が
そのまま企業と従業員の関係に当てはまると思います。

次号、第509号は10月13日(火)に配信予定です。
どうぞお楽しみに!

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